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京都府立医大

(1)
$\displaystyle F(x)=Ax^4+ax^3+bx^2+cx+d$ を実数を係数とする4次式とする. F(x)=0 の解を $\alpha$ とする. $\alpha$ が虚数の場合, $\overline{\alpha}$$\alpha$ の共役複素数を表すと, $F(\alpha)=0$ より,

\begin{eqnarray*}\overline{F(\alpha)}&=&\overline{A\alpha^4+a\alpha^3+b\alpha^2+...
...\alpha})^2+c(\overline{\alpha})+d\\
&=&F(\overline{\alpha})=0
\end{eqnarray*}


したがって, $\overline{\alpha}$ もまたF(x)=0 の解である. さて因数定理によって F(x) は

\begin{displaymath}F(x)=(x-\alpha)Q(x)
\end{displaymath}

と因数分解され, Q(x) は3次式である.Q(x)=0の解を $\beta$ とする.再び

\begin{displaymath}Q(x)=(x-\beta)Q_2(x) \quad つまり\ F(x)=(x-\alpha)(x-\beta)Q_2(x)
\end{displaymath}

これをくり返せば, F(x) は1次式4つと定数の積になる. x4 の係数比較から

\begin{displaymath}F(x)=A(x-\alpha)(x-\beta)(x-\gamma)(x-\delta)
\end{displaymath}

と表される. $\alpha,\ \beta,\ \gamma,\ \delta$ が実数なら $A(x-\alpha)(x-\beta)$ $(x-\gamma)(x-\delta)$ はそれぞれ実数係数の2次式なので成立. $\alpha$ が虚数のとき,上に見たように $\beta,\ \gamma,\ \delta$のいずれかは $\overline{\alpha}$ である.これを $\beta$ とする.このとき

\begin{displaymath}(x-\alpha)(x-\overline{\alpha})
=x^2-(\alpha+\overline{\alpha})x+\alpha\overline{\alpha}
\end{displaymath}

より, $A(x-\alpha)(x-\overline{\alpha})$は実数係数の2次式である. $(x-\gamma)(x-\delta)$ $\gamma,\ \delta$ がともに実数か,たがいに共役な虚数なので やはり実数係数の2次式である. よって実数を係数とする任意の4次式は実数を係数とする2つの2次式の 積であることが示された.
(2)
(1)から f(x) は実数を係数とする2つの2次式の積に分解される.それを

f(x)=(lx2+mx+n)(sx2+tx+u)

とする. ls=1 なので

(lx2+mx+n)(sx2+tx+u)=(lsx2+msx+ns)(slx2+tlx+ul)=(x2+msx+ns)(x2+tlx+ul)

となる.よってはじめから x2 の係数が1の2つの2次式 $h(x),\ k(x)$

f(x)=h(x)k(x)

と分解されるとしてよい. 十分大きな2つの実数 $v,\ w$ を適当にとると

\begin{displaymath}h(x)-v=0,\ k(x)-w=0
\end{displaymath}

がともに相異なる2つずつの解をもつようにできる.つまり

(h(x)-v)(k(x)-w)=0

は相異なる4つの実数解をもつ.この等式は

h(x)k(x)=vk(x)+wh(x)-vw

と変形される.したがって

g(x)=vk(x)+wh(x)-vw

とおけば,確かに g(x)=vk(x)+wh(x)-vwは実数係数の2次式で, 4次方程式 f(x)=g(x) は4つの相異なる実数解をもつ.


AozoraGakuen
2002-06-21