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九大理系3番解答

(1)  $a_n=1+4(n-1)=4n-3=4(n+1)-7$である. よって \[ a_n\equiv 4(n+1)\quad (\bmod \ 7) \] となり,4と7は互いに素なので, $a_n\equiv 0\quad (\bmod \ 7)$であるのは $n+1\equiv 0\quad (\bmod \ 7)$となることと同値である. $1\leqq n\leqq 600$の範囲では \[ n+1=7,\ 14,\ \cdots,\ 595=7\cdot 85 \] のときであるから,$\{a_n\}$の初項から第600項のうち,7の倍数である項の個数は 85個である.

(2)  同様に \[ a_n=4n-3=4(n-13)+49\equiv 4(n-13)\quad (\bmod \ 7^2) \] となり,4と$7^2$は互いに素なので, $a_n\equiv 0\quad (\bmod \ 7^2)$であるのは $n-13\equiv 0\quad (\bmod \ 7^2)$となることと同値である. \[ n-13=0,\ 49,\ 2\cdot 49,\ \cdots,\ 539=7^2\cdot 11 \] であるから,$\{a_n\}$の初項から第600項のうち,$7^2$の倍数である項の個数は 12個である.

(3)  $a_n$が7の倍数になるのは$n=7k-1\ (k=1,\ 2,\ 3\cdots)$のときであり, $a_n$が$7^2$の倍数になるのは$n=49l+13\ (l=0,\ 1,\ 2,\ 3\cdots)$のときである. 同様にして,$7^3=343$なので, \[ a_n=4n-3=4(n+85)-343\equiv 4(n+85)\quad (\bmod \ 7^3) \] となり,$a_n$が最初に$7^3$の倍数になるのは$n=343-85=258$のときである. $1\leqq n\leqq 258$で$a_n$が7の倍数であるのは,$1\leqq n=7k-1\leqq 258$より,$1\leqq k \leqq 37$の範囲であり,37個ある. $a_n$が$7^2$の倍数であるのは$1\leqq 49l+13\leqq 258$より,$0\leqq l \leqq 5$の範囲であり,6個ある. したがって,$a_1a_2\cdots a_{258}$の因数分解における素因数7の個数は $37+6+1=44$個あり,積$a_1a_2\cdots a_{258}$は$7^{44}$の倍数であるが,$7^{45}$の倍数ではない. 258より大きい$n$で最初に$a_n$が7の倍数になるのは$258+7=265$のときである. このときはじめて積の因数分解における素因数7の個数が45個以上となる. 初項から第$n$項までの積が$7^{45}$の倍数となる最小の自然数は$n=265$である.


※「45個以上」としたのは,$7^2$について確認していないからである. 確認すると,$a_{265}$は$7^2$の倍数ではない.よってここまでの積に 含まれる素因数7の個数は45個である.

問題