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東工大4番解答

(1)  $l$ の方向は $(1,\ 0,\ 1)$ がとれるので,平面$H_t$の方程式は \[ x-\dfrac{t}{\sqrt{2}}+z-\dfrac{t}{\sqrt{2}}=0 \quad \cdots@ \] である. $(2\cos\theta,\ \sin\theta,\ 0)$ を通り,$z$ 軸に平行な直線上の点は, \[ (2\cos\theta,\ \sin\theta,\ z) \] と表される.これを@に代入して,$L_{\theta}$ と $H_t$ との交点の$z$座標は \[ z=\dfrac{2t}{\sqrt{2}}-2\cos\theta \] である.

(2)  回転体を平面 $H_t$ で切ると,切り口は点 $\mathrm{P}_t$ を中心とする円 $C_t$ とその内部である. また $V$ と平面 $H_t$ との交わり $V_t$ は,$\theta$を用いて \[ \left(2\cos\theta,\ \sin\theta,\ \dfrac{2t}{\sqrt{2}}-2\cos\theta\right) \] と表される曲線で囲まれる領域である. 円 $C_t$ は $V_t$ に含まれている.
$\mathrm{P}_{2\sqrt{2}}$ が点 $(2,\ 0,\ 2)$ である. $V$ と2点,および2点を通る平面の $y=0$ 平面での切り口は次図のようになる.


体積が最大となるときの $C_t$ の半径は, $\theta$ が変化したときの,点 $\mathrm{P}_t$ と $V_t$ との距離 $r_t$ の最小値に一致する. \begin{eqnarray*} {r_t}^2 &=&\left(2\cos\theta-\dfrac{t}{\sqrt{2}}\right)^2+\sin^2\theta+\left(\dfrac{t}{\sqrt{2}}-2\cos\theta\right)^2\\ &=&7\cos^2\theta-4\sqrt{2}t \cos\theta+t^2+1 =7\left(\cos\theta-\dfrac{2\sqrt{2}}{7}t \right)^2-\dfrac{1}{7}t^2+1 \end{eqnarray*} 対称性から $t\geqq 0$ とする. $\cos\theta$ の2次関数で $-1\leqq \cos\theta\leqq 1$ であるから, $0<\dfrac{2\sqrt{2}}{7}t \leqq 1$ のときは $\cos\theta=\dfrac{2\sqrt{2}}{7}t$ で最小値 $-\dfrac{1}{7}t^2+1$ をとる.
$\dfrac{2\sqrt{2}}{7}t > 1$ のときは, $t\ge 0$ なので $\cos\theta=1$ で最小となる. その最小値は \[ 7-4\sqrt{2}t +t^2+1=(t-2\sqrt{2})^2 \] である.
よって,体積が最大となるとき,$V$ の回転軸に直交する平面 $H_t$ での切り口の円とその内部の面積 $S(t)$ は \[ S(t)= \left\{ \begin{array}{ll} \left(-\dfrac{1}{7}t^2+1 \right)\pi&\left(0< t \leqq \dfrac{7}{2\sqrt{2}} \right)\\ (t-2\sqrt{2})^2\pi&\left(\dfrac{7}{2\sqrt{2}}< t \leqq 2\sqrt{2} \right) \end{array} \right. \] となる. その体積は \begin{eqnarray*} 2\int_0^{2\sqrt{2}}S(t)\,dt &=&2\pi\left\{\int_0^{\frac{7}{2\sqrt{2}}}\left(-\dfrac{1}{7}t^2+1 \right)\,dt +\int_{\frac{7}{2\sqrt{2}}}^{2\sqrt{2}}(t-2\sqrt{2})^2\,dt\right\}\\ &=&2\pi\left\{\left[-\dfrac{1}{21}t^3+t \right]_0^{\frac{7}{2\sqrt{2}}} +\left[\dfrac{1}{3}(t-2\sqrt{2})^3\right]_{\frac{7}{2\sqrt{2}}}^{2\sqrt{2}}\right\}\\ &=&2\pi\left( -\dfrac{49\sqrt{2}}{96} +\dfrac{7\sqrt{2}}{4} +\dfrac{\sqrt{2}}{96} \right)=\dfrac{5\sqrt{2}}{2}\pi \end{eqnarray*} である.

注意  上記の最小値の場合分けは,次の図のようになることで理解できる. $H_t$ での $V$ の切り口は長軸が $4\sqrt{2}$,短軸が2の楕円である.



問題