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九大後期5番解答

(1)  点$\mathrm{A}$は,はじめに座標0にあるので, 1回の試行で表が出れば$y=\dfrac{0}{2}=0$, 裏が出れば$y=1-\dfrac{0}{2}=1$である.よって, \[ \left(y,\ P_1(y) \right)=(0,\ \alpha),\ (1,\ 1-\alpha) \] である.

(2)   点$\mathrm{A}(y)$が区間$[0,\ 1]$にあるとき, $\dfrac{y}{2}$,$1-\dfrac{y}{2}$はともに区間$[0,\ 1]$にある. 点$\mathrm{A}$は,はじめに区間$[0,\ 1]$にあるので, 試行を繰り返しても区間$[0,\ 1]$にある.
よって,$y<0$または$y>1$のとき,$P_n(y)=0$である.

(3)   点$\mathrm{A}(y)$が区間$[0,\ 1]$にあるとき, 次の試行で1となるのは,$y=0$で裏が出るときにかぎる. また,0となるのは,$y=0$で表が出るときにかぎる.
したがって,$n$回の試行の後で$y=1$となるのは, $n-1$回までの試行で0に留まり,$n$回目の試行で1となるときにかぎる. よって, \[ P_n(1)=\alpha^{n-1}(1-\alpha) \] である.

(4)   $y=2^{-k}$となるのは, 表が$h$回続き,裏が1回出て,次の試行では表でも裏でも$\dfrac{1}{2}$に移動し, そして表が$k-1$回出るときにかぎる.そして $n=h+1+1+k-1$である.

@ これより$n$回の試行が可能なために$n>k$が必要なので,$n\leqq k$のときは$P_n(2^{-k})=0$である.
A $n>k$のとき.$h=n-k-1$なので
\[ P_n(2^{-k})=\alpha^{n-k-1}(1-\alpha)\cdot 1\cdot \alpha^{k-1}=\alpha^{k-2}(1-\alpha) \] である.


問題