(1) $ n=1 $ のとき,Bが勝つのは, 1を引いて勝つか,または, 0を引いてAの立場になりそこからは確率 $ p_1 $ で勝つときである. Aが勝つのは, Bが最初に0を引いて,Bの立場になりそこからは確率 $ q_1 $ で勝つときである. \[ q_1=\dfrac{1}{2}+\dfrac{1}{2}p_1,\ p_1=\dfrac{1}{2}q_1 \] これを解いて \[ p_1=\dfrac{1}{3},\ q_1=\dfrac{2}{3} \] 同様に考え \[ q_2=\dfrac{2}{3}+\dfrac{1}{3}p_2,\ p_2=\dfrac{1}{3}q_2 \] より, \[ p_2=\dfrac{1}{4},\ q_2=\dfrac{3}{4} \] (2) 同様に考え $ n\geqq 3 $ のとき, \[ \left\{ \begin{array}{l} p_n=\dfrac{1}{n+1}q_n+\dfrac{n}{n+1}p_{n-2}\\ q_n=\dfrac{1}{n+1}p_n+\dfrac{n}{n+1}q_{n-2} \end{array} \right. \] 2式の辺々加えて計算すると, \[ p_n+q_n=p_{n-2}+q_{n-2} \] となる. $ n $ が奇数が偶数かで分けて考え,(1)の結果より, \[ p_n+q_n=p_1+q_1=1,\ p_n+q_n=p_2+q_2=1 \] である.これから, $ q_n=1-p_n $ なので, \[ p_n=\dfrac{1}{n+1}(1-p_n)+\dfrac{n}{n+1}p_{n-2} \] これより $ (n+2)p_n-np_{n-2}=1\ (n=3,\ 4,\ 5,\ \cdots) $ を得る. (3) (2)より, $ n $ が偶数のとき, $ n=2m $ とおくと $ 2(m+1)p_{2m}-2mp_{2(m-1)}=1 $ となるので, \[ \sum_{k=2}^m\left\{2(k+1)p_{2k}-2kp_{2(k-1)} \right\} =2(m+1)p_{2m}-4p_{2}=m-1 \] したがって $ (n+2)p_n=\dfrac{n}{2} $ である. 同様に $ n $ が奇数のとき, $ n=2m+1 $ とおくと $ (2m+3)p_{2m+1}-(2m+1)p_{2m-1}=1 $ となるので, \[ \sum_{k=1}^m\left\{(2k+3)p_{2k+1}-(2k+1)p_{2k-1} \right\} =(2m+3)p_{2m+1}-3p_1=m \] したがって $ (n+2)p_n=\dfrac{n-1}{2}+1 $ である. よって, \[ p_n= \left\{ \begin{array}{ll} \dfrac{n}{2(n+1)}&(n:偶数)\\ \dfrac{n+1}{2(n+2)}&(n:奇数) \end{array} \right. . \]