例 1.4.4
「」を証明するという次の論証の誤りを指摘せよ.
史織
これは2行目から3行目への移行が言えません.つまり一般に
南海
その通りである.ではなぜ正の数のときしか使ってはいけないのだろうか.
すこし考えておこう.一般に
史織
0でない任意の複素数 に対して
南海 悪い悪い.質問は,どのように決めればよいか,ということだ. が実数のときとしよう.
史織
が正の実数なら 個の根のうち正の実数のもの,つまり
が負でも, が奇数なら,の実数根は一つだから,それを表すのですね.
が負でが偶数ならの実数根は2つあるからどれをとるかが難しい.
南海 とする. である.このときは正実数のものに決まる. それにをかけることにすればよいのだが, に対しては 複雜で記号としての意味がない.例えば の4つの根は?
史織
南海 そこで のときはとして をとることに決めるのだ.
史織
したがって
だから
なので無理に書けば
南海
まとめると が正なら