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基本的な生成関数

  1. $a_i=1\ \ i=0,\ 1,\ 2,\ \cdots$ のとき.
     なので


  2. $a_i=i\ \ i=0,\ 1,\ 2,\ \cdots$ のとき.

    \begin{eqnarray*}
f(t)&=&t+2t^2+3t^3+4t^4\cdots \\
f(t)-tf(t)&=&(t+2t^2+3t^3+...
...t^2+t^3+\cdots=\dfrac{1}{1-t}-1\\
∴&&f(t)=\dfrac{t}{(1-t)^2}
\end{eqnarray*}

  3. $a_i=\dfrac{1}{i!}\ \ i=0,\ 1,\ 2,\ \cdots$ のとき.

    \begin{eqnarray*}
f(t)&=&1+t+\dfrac{1}{2!}t^2+\dfrac{1}{3!}t^3+\cdots \\
&=&e^t\\
∵&&f'(t)=f(t) なので
\end{eqnarray*}

この生成関数の方法は,実に強力なものだ. 漸化式を解くのにも役立つ. 漸化式が与えられると, それに対応して f(t) の関係式が得られる. それをもとに, f(t) の級数展開の一般項をつくれば, それによって係数の一般項が得られる.三項間漸化式を生成関数で解く方法などもまた説明しよう.



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