注意 角の記号∠は本来絶対値を表している.したがって,等号を量の性質まで含めた等号と考えれば,条件(b)のθは絶対値量である.
ところが,出題者は有向量として文字θを用いている.それは「角θ」という表現,問題(1),(2)で複素数の偏角として量θを用いよという問題設定,(4)の極限で右極限と左極限を区別していることなどから,判断できる.したがってここでは,出題者が記号∠をPn+1の周りにPnからPn+2へ向かって計った有向量を表すものとしていると考え,解答を作成した.
あくまで記号∠を角の絶対値であるととらえ,条件(b)は 「∠PnPn+1Pn+2=|θ|」であるが,先にθが正であることが定まっているので|θ|=θであり,その結果の条件「∠PnPn+1Pn+2=θ」と考えてもよい.そのときは逆に回っていく場合も考えられるので,本質的ではない次の変更が必要である.
1)
w=r{cos(π-θ)±i sin(π-θ)} とする.
2) (4)のβ(θ)極限値の前に ±をつける.
3)
(5)で逆回りのときは,区間の端に等号がないので最大値がない.