(3) (2)でとった $ k $ が整数でないとする.
すべての自然数 $ n $ に対して $ \sqrt[3]{f(n)}-n $ は整数なので,
$ \sqrt[3]{f(n)}-n-k $ は整数ではない. $ k $ の小数部分を $ k_0 $ とおくと,
$ \left|\sqrt[3]{f(n)}-n-k \right|\geqq |k_0| $ または
$ \left|\sqrt[3]{f(n)}-n-k \right|\geqq |1-k_0| $ である.
一方,(2)から $ n\geqq 1 $ のとき
\[
\left|\sqrt[3]{f(n)}-n-k \right|\leqq \dfrac{l}{n}
\]
なので, $ n $ を大きくすれば左辺はいくらでも小さくなる.これは矛盾である.
よって $ k $ は整数である.
このとき $ \left|\sqrt[3]{f(n)}-n-k \right| $ は整数となる.
よって $ \dfrac{l}{n}< 1 $ となるすべての $ n $ に対して
$ \left|\sqrt[3]{f(n)}-n-k \right|=0 $ である.つまり,等式
\[
f(x)=(x+k)^3
\]
は $ x $ に $ l< n $ である任意の自然数 $ n $ を代入して成り立ち,この結果,これは恒等式である.
$ f(x) $ の係数は正なので $ k $ は正.よって $ k $ は自然数なので
これを $ m $ とすれば $ f(x) $ は $ f(x)=(x+m)^3 $ と表される.