の要素(つまりは1つの事象) に対して実数値を対応させる関数が次の性質を持つとき, 関数を確率と呼ぶ.
とする.
確率の定義の(2)と(3)より
サイコロに細工がしてあって,1の目が出る確率がで他の目が出る確率が各々
ということもあり得る.この場合,標本空間は上の例と同じだが,その確率が違う.
この場合の確率をとすると
このようにとなるかとなるかは現実の問題であって, いずれであるかは,入試問題などでは本来問題文の中で与えられねばならない.
はの部分集合全体である必要はなく,
このような性質を持つの部分集合の集合を有限加法集合族という. 確率空間はこれを指示して と書く.
この場合も,をとそのすべての部分集合とし, Aである事象,など番号を事象で考えてもよい. 高校数学の確率ではこれで十分である. そこで,以下の記述では, はの部分集合全体とする