これをもとにに関する不変性がどのように示されるのか 話そう.はいま次式としている. この場合に一般化することは難しくないので, 計算は,つまりこれまでやってきた場合にしたい.
まず,が
耕介
ということはがであるための必要十分条件は
南海 さて不変ならもちろん不変である. ところが方程式の不変式に関してはこの逆も成り立つ.
には や が含まれる.
耕介 最初のものはの回転ですね.
南海 まず, に対応する3次行列(6)を書いてほしい.
耕介
南海 が角を変化させたときに不変であることは, 変換を行った式をで 微分したとき恒等的に0になるということだった. 計算してみてほしい.
耕介
南海 この結果を次のように変形する.
耕介
これが恒等的に0になることは,
南海 次に に対応する3次行列(6)を書いて 同様に続けてほしい.
耕介
南海
不変であれば,その中の特定の形で不変であり,
その結果
の次式への作用による 変数整式の場合に拡張することは難しくない. の作用に一般化するには, 具体的に計算で確かめることは出来ないので, いくつかの基礎理論が必要である.
これはヘルマン・ワイルによる方法である.
19世紀末から20世紀にかけて,このような問題が大きく発展し, 現代の数学につながっていった. 関心をもった人は,さらに勉強を進めてほしい. 今回の話しは,一応このあたりで終えるとしよう.