南海 次の凸関数だ.凸関数の定義そのものは次のようになる.
関数 が定義域で「凸である」とは,定義域内の任意の2点 に対して
が連続なら内分点で
さらに2回微分可能なら定義域で二次導関数 の正負が一定である, として同値である(ここではこれらの証明は略する).
ここでは,二次導関数の符号が一定である関数を凸関数と定め,なぜこのとき「凸関数」というのかを次の定理で理解したい.
関数 は定義域で2回微分可能で, の正負は一定である.このとき
定義域内の の
個の値
証明
として示す.
(1)から図のように辺 と点 は 直線 に関して反対の側にある.したがって が 角形 の外に出ることはない. つまり線分 となり が凸多角形であることがわかる.□
南海 すこしはわかっただろうか.論の組み立てはいろいろあるのだが, 数学的帰納法と平均値の定理を使ったところが,基本的なところだ.