次: ある入試問題の一般化への生成関数の活用
上: 生成関数の方法
前: 生成関数による別解
図1のように が対角線である正方形の各辺が に区切られ,小正方形 に分け
られている.
から への最短経路のうち対角線 より上半分には出ない
(対角線に乗るところまでは許される)経路の総数を とする.ただし とする.
経路が最後に対角線に乗った番号で分類することにより,
なぜなら
すべての経路を, 最後に対角線に乗った番号で分類する. 対角線 AB 上第 番
までの経路の総数は
このあとは再び対角線には乗らないのであるから, 図のように
したがって,
の各場合の数を加えることにより
とする.すると
であることに注意すると,
を得る.
ここで とおこう.
より,
のとき とならねばならないので,
ここで, 一般に何度も微分できる関数 は
と級数に展開されることを用いる.これは を
とおくと
より
となるのでわかる.
この の係数は
よって,
の の係数は
つまり,
耕一 なるほど.
南海 入試問題もその気になって探求すると,いろんな広がりがあるのだ.
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