が一次独立であることは,
さて,ベクトル空間の個のベクトル は一次独立で,さらに, に,これらと異なる0ベクトルでないのベクトル をどのように選んで加えても, それを加えた はもはや一次独立ではないとき, はの 最大独立系をなすという.
定義から最大独立系に属するベクトルは零ベクトルではない.
が最大独立系のとき,の任意のベクトル
に対し実数
を選んで,
$ \mathrm{u_1,\ u_2,\ \cdots,\ u_p}$
$ \mathrm{v_1,\ v_2,\ \cdots,\ v_q}$
証明
とし,とする.
は
$ \mathrm{u_1}=a_1\mathrm{v_1}+a_2\mathrm{v_2}+\cdots+a_q\mathrm{v_q}$
$ \mathrm{u_1,\ v_2,\ \cdots,\ v_q}$
に,
を
$ \mathrm{u_1,\ v_2,\ \cdots,\ u_q} $
で表したものを代入することにより,の任意のベクトルが,
$ \mathrm{u}_1,\ \mathrm{v}_2,\ \cdots,\ \mathrm{u}_q$
で表される.
よって特に
が
$\mathrm{u_2}= b_1\mathrm{u_1}+b_2\mathrm{v_2}+\cdots+b_q\mathrm{v_q}$
$\mathrm{u_1},\ \mathrm{u_2},\ \mathrm{v_3},\ \cdots,\ \mathrm{v_q}$
$\mathrm{v_1,\ v_2,\ \cdots,\ v_q}$
したがってではあり得ない. つまりであることが示された.□
耕一 そうか.わかった.ベクトル空間の次元とは, 最大独立系のベクトルの個数なのです. 平面ベクトルでは2個の一次独立なベクトルがとれ, 空間ベクトルでは3個の一次独立なベクトルがとれる.
南海 次元の定義はいろいろある.しかし実数体上のベクトル空間に関して言えば, いま言ったとおり最大独立系をなすベクトルの個数と考えてよい.
耕一 では大きさは?