は の係数が1である の 次式である. 相異なる 個の有理数 に対して がすべて有理数であれば, の係数はすべて有理数であることを示せ.
方針
原題には「数学的帰納法を用いて」と指示があった. 方法を指定するのは問題としては良くないのでそれをとった.
解1
のとき. とおく.で が有理数なので, も有理数である.
のとき成立するとする.
のとき. を の係数が1である の 次式とし,
相異なる 個の有理数
に対し
がすべて有理数であるとする.
因数定理より
はすべて異なるので,
に対し
数学的帰納法の仮定から は有理数係数の多項式である.ゆえにから も 有理数係数の多項式である. したがって題意が示された.□
解2
は 次式である. もすべて有理数である. 次式 に対して 個のに対する値が定まれば は一意に定まる. 実際
吟味
直接法は「ラグランジュの補間公式」の方法である. 最高次数の項の係数が1と指定されている次式は,個の値が決まれば1つに決まる. それを具体的に書き出すのが,補間公式である.