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これらを例題で考えながら,確認していこう.
例題 1.1
[00京大文系前期]
を実数とする. の二次方程式
は
の範囲にいくつの解をもつか.
考え方
まず右辺の定積分を計算しなければならない.
被積分関数に絶対値がある.
絶対値記号はそれ自身場合分けで定義される記号だ.つまり
したがって次の所からはじめることになる.
解答
である.一方,積分域は である. がこの範囲を動くとき,
途中での符号が変わるか変わらないかはの範囲によって決まる.
の範囲によって積分計算は次のように区間に分けねばならない.
である.
注意
- このように場合分けではまず場合分けを済ますことが大切だ.
上の一つ一つについて,その場で計算する人もいるが,
先に全体の場合分けを済ますこと.
- の範囲の境界での等号はいずれにつけてもよい.
境界ではいずれの式で計算しても同じ値になる.
積分を計算して
となる.
そこで,
とおく. 区間の端の値の符号を調べる.
- のとき
よって における解は1個.
- のとき
よってこの場合はさらに場合分けされる. の値が0以上なら1個,0未満なら0個である.
- のとき
よって における解は0個.
以上から与方程式の における解は
となる.
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Aozora Gakuen