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この問題は、無理数の連分数展開を正面から問題にしたものである.
どうして「連分数展開」というのかというと,問題文の手順を1つに書くと
と順次連分数になるからである.この連分数展開はさらに2次行列を用いると見通しよくなる.
この連分数とその応用については『数論初歩』の 「二次行列と実数の連分数展開」や, 「連分数による解の構成」 にすべて述べられている.これを機会にぜひ勉強してもらいたい.
こういう問題を解いたときは,例を計算してみるにかぎる.
例1
これから順次計算すると
となる.したがって(3)を n=4 で用いると
のような無理数の有理数による近似ができるのである.