2020年入試問題研究に戻るお茶の水女大理後期1番
すべての自然数 $ n $ に対して $ a_{n+p}=a_n $ を満たすような自然数 $ p $ があるとき,数列 $ \{a_n\} $ は周期的であるといい,このような $ p $ のうち最小のものを $ \{a_n\} $ の周期という.
実数 $ q $ に対し,次の条件を満たす数列 $ \{a_n\} $ を考える. \[ a_{n+1}= \left\{ \begin{array}{ll} q&(a_n=0\ のとき)\\ q-\dfrac{1}{a_n}&(a_n\ne 0\ のとき) \end{array} \right. \] 以下の問いに答えよ.(1) $ q=\sqrt{3} $ のとき,数列 $ \{a_n\} $ は周期的であることを示し,その周期を求めよ.
(2) $ x^2-qx+1=0 $ が2つの実数解をもつとし,それらの解を $ \alpha,\ \beta $ $ (0<|\alpha|< |\beta|) $ とする. $ \{a_n\} $ が周期1の数列ではなく,すべての $ n $ に対して $ a_n\ne 0 $ であるとする. このとき,すべての $ n $ に対し, $ a_n\ne \alpha $ であることを示し, 数列 $ \{b_n\} $ を \[ b_n=\dfrac{a_n-\beta}{a_n-\alpha} \] と定めれば数列 $ \{b_n\} $ は等比数列となることを示せ.
(3) (2)の数列 $ \{a_n\} $ に対し,極限 $ \displaystyle \lim_{n \to \infty}a_n $ が存在することを示し,その値を求めよ.
(4) $ q=2 $ のとき,数列 $ \{a_n\} $ に対し,極限 $ \displaystyle \lim_{n \to \infty}a_n $ が存在することを示し,その値を求めよ.