確率変数 は の値を取り, その確率が であるとする. つまり であるとする.
証明
このような性質を,線形性という. 期待値は線形性をもつ.
期待値は根元事象の全体にわたる和であるという観点から
を示すこともできる.
の値がであり,の値がであるような事象をとおく.すると標本空間は
互いに排反な事象の和になる.そして
ある人がサイコロを振る試行によって,部屋A,Bを移動する. サイコロの目の数が1,3のときに限り部屋を移る. また各試行の結果,部屋Aに居る場合はその人の持ち点に1点を加え,部屋Bに居る場合は1点を減らす. 持ち点は負になることもあるとする. 第試行の結果,部屋A,Bに居る確率をそれぞれ と表す. 最初にその人は部屋Aに居るものとし(つまり, とする),持ち点は1とする.
は期待値の線形性を用いて簡単にすることができる.
そして,平方の期待値の平方根,つまり