これを少し一般化しよう.
2つの確率空間とがあり, とはそれぞれとの事象だけで定まり, たがいにとの事象とは無関係であるとする. つまり,のが起こったとき, ではその何れもが,で定まる確率で起こりうる, ,でも同様ということである.
とはそれぞれとの事象だけで定まり, たがいにとの事象とは無関係であるとの仮定が, 埋め込みができることと同値である.
証明
これによって
の根元事象の確率が相等しく,の根元事象の確率も相等しく, かつ,2つの標本空間との積集合に,事象やが,の形で埋め込めることができるとする.
それぞれの事象の,での確率は,
,
である.
そして,
よって標本空間での事象の確率は
逆にいうと,先のの確率の定義は自然なものである.
標本空間2個の積は,個の積にそのまま一般化される.