そのためにメビウス(Möbius)の関数を次のように定義する.
証明 であるから を素数のべきに因数分解して
この を用いると に関する問題を解くことができる.
証明 すべての に対して第一式が成り立てば,それを第二式の右辺に代入して
$\delta$ を固定し,$\delta|d|n$ であるように $d$ が動くと,
は
の約数全体を動く.
したがって和の順序を逆にして
補題2 によってかっこ内の和で
のものは0になり,
のみが残る.
つぎにすべての に対して第二式が成り立てば,同様に
特に
のときは である.
この結果,整数で定義された関数で定理19の等式(2.22) がすべての について成り立つものは
オイラーの関数 のみであることが示された.
そして