が の原始関数のとき
と定める.となっています. の原始関数とは微分すれば となる 関数のことですから,が成り立つのは当然で, 「基本定理」というようなことではないはずです.
南海 なるほど.教科書にはどのように書いてあるのか見てみよう.
手元にあるのは「数研出版」の1997年版の教科書だ.次のような流れになっている.
このようになっている.これは新しい課程でも変わらない.
史織 定積分の定義が(2)なので,が成り立つのは当然です. 一体なぜ を基本定理というのでしょうか.
南海 結論をいえば,この教科書の定義が正確ではないのだ. このように定積分を定義するのは日本の高校教科書くらいなものだ. それも前回の高校課程の改訂でこうなった. かつては正しく定義されていた.