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さてわれわれの得た微分方程式をもとに,
惑星の軌道が楕円であることを導こう.
なので整理すると
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(14) |
となる.
は質点間の距離であるが,距離,速度,加速度,といった数学的な量に対して,
位置エネルギー(本当は「ポテンシャル」というべき所だ),運動量,力,
といった物理学的な量が,特にそれが保存量である場合に,基本的な量である.
二つの質量をもつ質点が万有引力で引き合い,距離のときそれぞれ
速度がとなったとする.万有引力による位置エネルギーは
で定まる.これはエネルギー保存則
である.
このは,中心力が働く場でのポテンシャルといわれる.
ポテンシャルはに比例している.
と変数を変換する.
での微分を作ったうえで,での微分に置きかえていく.
よって
となる.これから
が得られる.
つまり
ここで
とおくと,
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(15) |
となった.
この微分方程式を解けばよい.
とはともに二階微分方程式15
を満たし,そのロンスキアンは
である.よって15の解はすべて
とかける.
これは合成すると
となる.角の始点をとりなおすことで
としてよい.
であったから
となる.
より
となった.
,
とおくと
これは確かにを離心率とする二次曲線である.
実際に惑星の軌道は閉じているのでこれは楕円でなければならない.
これがケプラーの第一法則である.
もちろん彗星などでは放物線になることもある.
軌道が楕円であることが確定すれば,ケプラーの第三法則は数学の問題である.
この楕円の長軸は
でのの和だから
また短軸は
ゆえに
つまり
面積速度は
なので,周期をとすると楕円の面積はである.
一方,面積はでもあるので
つまり「惑星の公転周期の2乗は軌道の半長径の3乗に比例する」というケプラーの第三法則が示された.
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2014-05-23