京都府医大2番 問題 解答  2001年入試に戻る


 整数からなる空でない集合Gが,x,y∈G のとき x-y∈G を満たすとする.

 このとき,正の整数 a で Gが a の倍数の全体に一致する ものがただ一つ存在する.

 G は 0=x-x∈G より 0 を含み, -x=0-x∈ G より x が要素なら -x も要素である.
 したがって x+y=x-(-y)∈ G なので和も G の要素になる.
 G の要素で正で最小のものを a とする. G の任意の要素 x を a で割る

x=aq+r ,0 ≦ r<a

 ここで aq=a(q-1)+a なので帰納的に aq ∈ G である.

∴ r=x-aq ∈ G

 したがって a が正で最小なので r=0 でなければならない.
 つまり G の任意の x は a の倍数である.