2012.9/2011.2/2009.9
そこで,高校整数論の骨子となる部分を,基本事項には証明もつけてまとめた.いろいろ考えながら読んでいくことができれば,それが力になる.整数問題において立ちかえるべき根拠となることがらをまとめた.基本事項をしっかりおさえたうえで,自由に考えることが整数問題ではとくに大切である.
高校範囲の整数問題には他にも,平方数の剰余,ペル方程式,格子点への応用など,まだまだ多くの分野がある.しかしそれらは,本書の基本のうえに,問題演習として取り組めばよい.一方,本書で取りあげた分野については,関連する大学入試問題を演習問題として紹介した.解答はそれだけで完結するようにした.内容的なつながりをよく考えながら解いてみてほしい.
以下では自然数,整数,有理数,実数,複素数の集合をそれぞれ と書く.