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お茶大理(1)第2番解答

(1)  相異なる2つの整数 $ \alpha $ と $ \beta $ で $ \alpha\beta=c,\ \quad \alpha+\beta=2b $ となるものがあれば,その $ c $ は条件を満たす. つまり $ \alpha+\beta $ が偶数にとれればよい.
$ c $ が奇数なら $ \alpha=1 $ , $ \beta=c $ とすればよい.ただし $ \alpha\ne \beta $ なので, $ c\geqq 3 $ である.
$ c $ が偶数で4の倍数なら, $ \alpha=2 $ , $ \beta=\dfrac{c}{2} $ とすればよい.ただし $ \alpha\ne \beta $ なので, $ c\geqq 8 $ である.
$ c $ が偶数で2の倍数ではあるが4の倍数ではないとき,つまり $ c=2p\ (p:奇数) $ と表されるとき, $ c=\alpha\beta $ となるどのような $ \alpha $ と $ \beta $ も偶奇が異なり,条件を満たさない.
以上から $ c $ が3以上の奇数,または8以上の4の倍数であることが, $ c $ の満たすべき必要十分条件である.
よって, $ 1\not \in A $ , $ 2\not \in A $ である.

(2)  以上の考察から, $ 1\not \in A $ , $ 2\not \in A $ かつ $ 3 \in A $ ,すなわち $ c_1=3 $ である.

(3)  $ c_1=3 $ で, $ (c_2,\ c_3,\ c_4) $ , $ (c_5,\ c_6,\ c_7) $ , $ (c_8,\ c_9,\ c_{10}) $ ,…,は $ (奇数,\ 奇数,\ 4の倍数) $ となる. 従って,その $ k $ 番目の組は \[ (c_{3k-1},\ c_{3k},\ c_{3k+1}) =(4k+1,\ 4k+3,\ 4k+4) \] である. $ 100=3\cdot 33+1 $ なので, $ k=33 $ より, \[ c_{100}=4\cdot 33+4=136 \] である.

問題