2019年入試問題研究に戻る産業医大2(7)の一般化解答
円周上に $ n $ 個の点があり, $ a_n $ 個の領域に分割されているとする. $ n $ 個の点を $ \mathrm{P}_1,\ \cdots,\ \mathrm{P}_n $ とする. ここに新たに $ n+1 $ 番目の点 $ \mathrm{P}_{n+1} $ を, $ \mathrm{P}_n $ と $ \mathrm{P}_1 $ の間につけ加える. 線分 $ \mathrm{P}_{n+1}\mathrm{P}_k $ を考える. $ \mathrm{P}_1,\ \cdots,\ \mathrm{P}_{k-1} $ の $ k-1 $ 個の点と, $ \mathrm{P}_{k+1},\ \cdots,\ \mathrm{P}_n $ の $ n-k $ 個の点が, 線分 $ \mathrm{P}_{n+1}\mathrm{P}_k $ で2つに分けられる円周のそれぞれの部分にある. よって, $ (k-1)(n-k) $ 個の交点が,線分 $ \mathrm{P}_{n+1}\mathrm{P}_k $ 上にできる. その結果,線分 $ \mathrm{P}_{n+1}\mathrm{P}_k $ が $ (k-1)(n-k)+1 $ 個に分けられるので, $ (k-1)(n-k)+1 $ 個の領域が,線分 $ \mathrm{P}_{n+1}\mathrm{P}_k $ によって増やされる. 各 $ k $ について加えることにより, $ n+1 $ 番目の点 $ \mathrm{P}_{n+1} $ を加えることによって \[ \sum_{k=1}^n\left\{(k-1)(n-k)+1 \right\} \ (個) \] の領域が増える.よって, \begin{eqnarray*} a_{n+1}-a_n&=&\sum_{k=1}^n\left\{(k-1)(n-k)+1 \right\}\\ &=&\sum_{k=1}^nn(k-1)-\sum_{k=1}^nk^2+\sum_{k=1}^nk+n\\ &=&\dfrac{(n-1)n^2}{2}-\dfrac{n(n+1)(2n+1)}{6}+\dfrac{n(n+1)}{2}+n\\ &=&\dfrac{(n-2)(n-1)n}{6}+n \end{eqnarray*} $ a_1=1 $ なので, \begin{eqnarray*} a_n&=&a_1+\sum_{j=1}^{n-1}\left\{\dfrac{(j-2)(j-1)j}{6}+j \right\}\\ &=&1+\sum_{j=1}^{n-1}\left\{\dfrac{(j-2)(j-1)j(j+1)-(j-3)(j-2)(j-1)j}{24}\right\}+\dfrac{(n-1)n}{2}\\ &=&\dfrac{(n-3)(n-2)(n-1)n}{24}+\dfrac{(n-1)n}{2}+1 \end{eqnarray*} である.