南海 この節の後半は数学Cで習う範囲なのだが,数Aの確率の理解のためにもぜひ押さえておきたい.
確率空間と2つの事象とがあるとする.
確率に対して,事象が起こったという前提のもとでが起こる確率を考える.
史織
事象が起こったことが前提なので,でなければならない.
事象が起こったという前提のもとでが起こるので,の部分集合として事象はです.
この事象が事象の確率を1としたとき,どのような確率で起こるかが
だから,とあわせて
南海 そういうことだ.が起こるという条件の下での確率なので条件付き確率という.
条件付き確率は,集合を標本空間とする確率になっている.
つまり,標本空間を狭めて,集合を新たな標本空間とし, に含まれるの要素の確率をとなるように で定義する.このときが新たな確率空間となる.
史織 確認してみます.確率の定義の条件をみたせばよいのですね.に対してはで
やがの部分集合でなくても なら なので
南海 それは で のときの証明の中で済んでいる. しかしいろいろやってみることは大切だ.
なお,根元事象が同様に確からしく,集合の要素の個数で確率が決まるときは,
そこで大切なこと.