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でない,または,かつ


南海  いくつかの命題を考えよう.命題にも記号を付けて $A,\ B,\ C,\ \cdots$ としよう.

  1. $A\ :\ $ 16は4の倍数である.
  2. $B\ :\ $ 16は平方数である.
  3. $C\ :\ $ 16は奇数である.
  4. $D\ :\ $ 7は奇数である.
  5. $E\ :\ $ 7は平方数である.
これらに対して,いろんな命題を作ることができる.
  1. 16は4の倍数でない.
  2. 16は4の倍数または奇数である.
  3. 16は4の倍数かつ奇数である.
  4. 16は4の倍数または平方数である.
  5. 16は4の倍数かつ平方数である.
  6. 16は4の倍数または7は奇数である.
  7. 16は4の倍数かつ7は奇数である.
  8. 16は4の倍数または7は平方数である.
  9. 16は4の倍数かつ7は平方数である.

一つの「 $A\ :\ $ 何々は何々である」という命題に対して「何々は何々でない」という命題を もとの命題の否定とい, $\overline{A}$ と表す. $A$ の真偽と$\overline{A}$の真偽が逆になる.

二つの命題 $A$$B$ の少なくとも一方が成り立つことを主張する命題, つまり「または」で結びついた命題を二つの命題の論理和といい, $A\vee B$ と表す. $A$$B$ か少なくとも一方が真なら,$A\vee B$は真である.

二つの命題 $A$$B$ の両方が成り立つことを主張する命題, つまり「かつ」で結びついた命題を二つの命題の論理積といい, $A\wedge B$ と表す. $A$ かつ $B$ が真なら,$A\wedge B$は真である.

上の例のように二つの命題の主題が同じこともあれば,違うこともある. 上の例は記号で書くと

  1. $\overline{A}$
  2. $A\vee C$
  3. $A\wedge C$
  4. $A\vee B$
  5. $A\wedge B$
  6. $A\vee D$
  7. $A\wedge D$
  8. $A\vee E$
  9. $A\wedge E$
となる.

史織  否定の記号は教科書にも出てきます.

南海  ついでにこれらの真偽はどうなるかな.

史織  順に

\begin{displaymath}
(1)偽,\ (2)真,\ (3)偽,\ (4)真,\ (5)真,\ (6)真,\ (7)真,\ (8)真,\ (9)偽
\end{displaymath}

です.



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