史織 命題にこのように否定,論理和,論理積があるのなら,それに対して命題関数,つまり 条件にも否定,論理和,論理積があるのですね.
南海 その通り.上の命題の主題部分を変数に変えればよい.
史織 条件から新たな条件を作る操作も,もとは命題の変形から来ているのですね.
南海 この順に考えるのがはっきりすると思う.
史織 変数が と のときの定義域はどうなるのですか.
南海 これは例えば 平面上の点全体を定義域とすればよい.すると 「は4の倍数」という 条件は, 座標が4の倍数ということであり, 「は平方数である」という 条件は, 座標が平方数ということになる.
史織 そうすると「かつ」や「または」の意味もわかりました.
南海 さて,ここで条件の否定,論理和,論理積に対してその真理集合がどうなるかを確認しておこう.
ただし集合 に対して は補集合, は和集合, は共通部分(積集合ともいう)を表すことは,知っているとする.
史織
条件 の否定の真理集合は
また,条件 と の論理和 の真理集合は
同様に,
条件 と の論理積 の真理集合は
南海 条件の「否定」「論理和」「論理積」のそれぞれの操作に対して,それぞれ 真理集合の「補集合」「和集合」「積集合」が対応する.
史織
集合では.ド・モルガンの法則というのを習いました.二つの集合 に対して
これは例えば第一式は