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惑星の運動法則

南海  そこで,ニュートンの法則と万有引力の法則を結びつける.

太陽と地球の間の運動は,いわゆる2体問題である. だから太陽と地球全体の重心を問題にしなければならない. しかし,太陽の質量は地球に比べてはるかに大きい. したがって,太陽と地球全体の重心は,太陽に一致するとしてよい. その結果,太陽は動かず地球が太陽の周りを動くとして考えてよい.

次に太陽も地球も巨大な物体である. しかし剛体の運動はその重心に質量がある点の運動と考えることが出来る.

太陽の質量を$M$,地球の質量を$m$,万有引力定数を$G$とする. 太陽を基準点とする地球の位置をベクトル $\overrightarrow{r}$で表す. 時を$t$で表す.

するとニュートンの法則と万有引力の法則から

\begin{displaymath}
m\dfrac{d^2}{dt^2}\overrightarrow{r}
=\dfrac{GMm}{\vert\over...
...htarrow{r}}{\vert\overrightarrow{r}\vert}
\quad \cdots\maru{1}
\end{displaymath}

が成立する.最後の $\dfrac{-\overrightarrow{r}}{\vert\overrightarrow{r}\vert}$は地球から 太陽に向かう方向の単位ベクトルで,つまりは引力の方向を表す大きさ1のベクトルである.

これで問題の設定は出来た.このような力が働くとき,地球の軌道が楕円であることを示そう. 他の力(例えば他の惑星の影響など)は小さいので,これを無視し, 太陽との引力のみが働くとして,軌道を求めるのである.



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