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共通の設定

南海　　相加平均，相乗平均の大小関係の証明方法は実にいろいろあり， どれもがたいへんおもしろい．ここでそれらを問題としてまとめた． 12通りの証明が問題になっている．ぜひ自分で解いてみてほしい．

一つの問題に対して解答とさらに別解を考えることは， 異なる問題を2題するよりはるかに力をつける．

それは，問題の本質をよりいっそう明らかにできる，という意味でもあり， 実際に問題に対したときいろんな糸口を探す力をつける，という意味でもある．

まず全体の共通した記号を定める． $a_1,\ a_2,\ \cdots,\ a_n\ (n \ge 2)$ を $n$ 個の正数とする．

$$\begin{eqnarray*} A_n&=&\dfrac{a_1+a_2+\cdots+a_n}{n}\\ G_n&=&\sqrt[n]{a_1a_2\cdots a_n} \end{eqnarray*}$$

とおく．

問題形式で立て，その証明を記すという形ですすめる．