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かわ(川)

かわ(かは、川、河)[kawa]

◆水が低いところに集まり、陸地のくぼんだ所を帯状に流れるもの。またその流れが陸地をうがつ。川はみそぎの場であり、漁の場であり、農業用水を得るところでもあり、人の生活と深く関わってきた。

※タミル語<kavar>由来。

▼水がつねに帯状に流れるところ。 ▽神のものである所としての川。 ◇『万葉集』三八「川の神も 大御食(おほみけ)に 仕へ奉ると 上つ瀬に 鵜川を立ち 下つ瀬に 小網(さで)さし渡す」

▽みそぎの場として。 ◇『万葉集』六二六「君により言の繁きを故郷の明日香の川に潔身(みそぎ)しに行く」

▽地形としての川。 ◇『古事記』下・歌謡「泊杙(はつせ)の賀波(カハ)の」 ◇『万葉集』四〇〇〇「越の中 国内(くぬち)ことごと 山はしも 繁(しじ)にあれども 川はしも 多(さは)に行けども」 ◇『源氏物語』浮舟「明けたてば、かはの方を見やりつつ」

◇『万葉集』「宇治川は淀瀬なからし網代人舟よばふ声 をちこち聞こゆ」 ◇『源氏物語』橋姫「網代のけはひ近く、耳かしがましき 川のわたりにて」