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つげる

つげる(告げる)[tugeru]

◯「こと」を継ぐこと。つまり、言葉によって相手に何かのことを伝え、「知っている」ということがつながるようにすること。

◆「つぐ(継)[tugu]」と同源。単に「言う」のとは違い、ことをつないでいくことが意味として含まれる。

▼人から人へ言葉によって伝え知らす。 ◇別れを告げる。 ◇『万葉集』三九一八「橘のにほへる園に霍公鳥(ほととぎす)鳴くと人告ぐ網ささましを」

▼日常の人生活より高いところ、深いところなど、日常意識にないところから、なにかの事実や予告が知らされる。 ◇時計は三時を告げた。 ◇『万葉集』四〇一一「ちはやぶる 神の社に 照る鏡 倭文(しつ)に取り添へ 乞ひ祈(の)みて 吾が待つ時に 少女(おとめ)らが 夢に告ぐらく 汝が恋ふる その禿つ鷹は」 ◇『万葉集』四〇一三「吾が待つ鷹を夢に都気(ツゲ)つも」

▽多くの人に知らせる。 ◇『今昔物語』一二・三二「聖人達を集めて、告て云く」

▽告げる主体を一般化して(ある事柄が)ある状態になったことを示す。 ◇一段落を告げる、風雲急を告げる