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きく(利く)

【きく(利く、効く)】[kiku]

▼「きく(聞く)」と同根。心を向けたとき何かを受け取ることができ手応えがある、というところから、ものの働きがあらわれ現実のものとなること。

▽力、はたらきが十分発揮される。よく働く。すばやく活動する。 ◇冷たくて指先がきかない。 ◇『栄花物語』根合「あはれきき給へる口かな」

▽効能や働きが現われる。ききめがある。 ◇わさび(薬)がきく。 ◇釘がきく。 ◇『能因本枕』一六二「すぐろく打つに、敵の采ききたる」

▽物事に通じている。する事がじょうずである。 ◇彼は古美術に目がきく人だ。 ◇『花鏡』比判之事「能をば知れども、目のきかぬもあり」

▽することが可能である。 ◇歳をとって無理がきかない。 ◇『日葡辞書』「リョウガqiqu(キク)<訳>よい漁猟をして獲物を取る」

▽ものを言って促す。「口をきく」の形で用いる。 ◇間にはいって口をきいてもらう



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