東大理系第1問解説 問題 2000年入試に戻る


1. この  は自然数 n に対して

と,べき和を与えるものである.

 問い(3)はさらにこのべき和の公式を書き表す方法を問うている. この を具体的に考えることが重要なのであるがここではそれは問題にされていない. を具体的に考えることはベルヌーイ数に至る問題で,それ自身大変重要なものである.いずれ『数学対話』で取りあげる.
 ここでは

となることを注意しよう.
 さらに n>j の正整数 n に対しては

であること,従って上の関係は

の一般化であることも合わせて注意しておこう.

2. さて,(3)は(1)(2)の について問うているので状況がやや特殊に設定されている.(3)の内容を別の面からさらに一般的にした次の関連問題をあげる.記号は引き継いでいるので,あわせて解いてほしい.


 このようにすると,(3)(4)は必ずしもこの方法でなくても解ける.一般的にして『新作・改作問題』「整数値をとる多項式 」にもあげるので,いろんな解法を考えよう.