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1. n が30で割り切れれば,6または15で割り切れるが,逆は言えない.よって,(b)
6で割り切れるものが,50個.
15で割り切れるものが,20個.
6かつ15で割り切れる,つまり,30で割りきれるものが10個.
∴  50+20-10=60(個)
2. $m+n=12k,\ mn=12l$ なら, mn=m(12k-m)=12l .つまり m2=12(mk-l) . m2 が12の倍数なので, m は素因数2と3を持つ.つまり6の倍数.このとき n=12-m から n も6の倍数.
逆に $m=6,\ n=12$とすると m+n=18 は12で割り切れない.よって,(c).
$m=6k,\ n=6l$とかける.さらに $m+n=6(k+l),\ mn=36kl$ なので, $m+n,\ mn$ が12の倍数になるためには kl の偶数と奇数が一致すればよい.
  k=1 に対して $l=1,\ 3,\ \cdots ,\ 15$ の8個.
  k=2 に対して $l=2,\ 4,\ \cdots ,\ 16$ の8個.
  k=3 に対して $l=3,\ \cdots ,\ 15$ の7個.
  k=4 に対して $l=4,\ \cdots ,\ 16$ の7個.
  $\cdots$
  k=15 に対して 15 の1個.
  k=16 に対して 16 の1個.
\begin{displaymath}∴ \quad 2(8+7+\cdots+1)=72(個)
\end{displaymath}
3. $l+m+n,\ lm+mn+nl,\ lmn$ がすべて5で割り切れるとする. lmn が5の倍数なので少なくともひとつ,例えば l は5の倍数.するとその結果, $m+n=-l,\ mn=-l(m+n)$ が5の倍数.
$m,\ n$ の少なくとも一つは5の倍数. m が5の倍数なら n=-m も 5の倍数.条件は $l,\ m,\ n$ で対称なので, $l,\ m,\ n$ は5の倍数.
逆は明らか.よって,(a).
4. (3)より $l+m+n,\ lm+mn+nl\ と\ lmn$ が5で割れることは同値である. $30=5 \cdot 6$で5と6は互いに素なので,6で割り切れることについて調べる.
$l+m+n,\ lm+mn+nl,\ lmn$ がすべて6で割り切れるとする.
 lmn が6の倍数なので,例えば l は2の倍数である.このとき(3)と同様にして $m+n,\ mn$ ともに2の倍数.よって, $l,\ m,\ n$ はすべて2の倍数.
 同様に l が3の倍数とすると $m+n,\ mn$ ともに3の倍数.よって, $l,\ m,\ n$ はすべて3の倍数.
よって $l,\ m,\ n$ は6の倍数.よって $l,\ m,\ n$ は30の倍数.逆は明らか.∴ (a).
30の倍数の組は
\begin{eqnarray*}(l,\ m,\ n)&=&(30,\ 30,\ 30),\ (30,\ 30,\ 60),\ (30,\ 30,\ 90),...
...60,\ 60),\ (60,\ 60,\ 90),\ (60,\ 90,\ 90)\\
&&(90,\ 90,\ 90)
\end{eqnarray*}

∴ 10個