証明
背理法で示す.
の解
があるとする.
がともにの倍数でないとする. 補題7より, はともに 8の倍数なので, は8の倍数である. とおくと となりが従っては素数の倍数である. とおくと となり, と2,つまりはとは互いに素である.
一方, は8の倍数である.つまり よりが4の倍数となる. 補題7よりまたはが4の倍数であり, この結果またはが4の倍数となって,矛盾である.
よってとの一方のみがの倍数である.
とについて対称なので
ここで
なので,
がの倍数であることと
が
の倍数であることは同値である.よって等式(4.3)となるためにはともにの倍数でなければならない.つまりである.よってまた
がの倍数であるが
の倍数ではなく,
が
の倍数であるとして良い.逆の場合はに代えてで考えればよい.よって等式(4.3)より
を示す.とする.このとき等式(4.5)の右辺の各項は 奇数なので和は偶数,つまりの倍数となる.これはがと互いに素であることに反する.よってである.
等式(4.5)においてであるから はの倍数.つまり4の倍数である.
一方,ももの倍数ではないので,補題7とその証明よりまたはが4の倍数で,は8の倍数である.が4の倍数のときはが4の倍数になる.
よってが4の倍数としてよく,このときが4の倍数になる.
は単数なのでである.このとき等式(4.5)は単数をもちいて
よって帰納的にでも成立するが,これはという先に示した結果と矛盾する. よって等式(4.3)をみたす は存在しない. □
この定理からただちに次の結論が導かれる.