の最大公約数が1である組の一般形を求めてみよう.
がともに偶数ならも偶数になって, 最大公約数が1でなくなるので,とのいずれかは奇数である.
を偶数とする. と は奇数になる.
さらに,
の左辺を素因数分解すると, 各素因数は偶数個現れる. が互いに素なので, これらの素因数はそれぞれ のいずれか一方にのみ現れ, その結果 の素因数分解で 各素因数はすべて偶数個現れる.
よって
はいずれも平方数である.
最大公約数が1であるための と の条件を求める.
と はたがいに素で ,さらに が奇数なので と の偶数奇数が異なることが, の最大公約数が1であるために必要である.
よって,最大公約数が1の解は
逆に条件を満たす と を用いて上のいずれかで 表される は最大公約数が1の解である.
それを示す. のように定まるがピタゴラス数であることは明か.
もしこの に共通素因数 があるとする.
すると か を考えると は
ところが が 約数なので が偶数.
これは条件 は奇数 に反する. よって確かにで定まるは, 最大公約数が1のピタゴラス数である.
必要条件とあわせて,で表されるが最大公約数が1の ピタゴラス数のすべてである.