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剰余系

整数の集合$\mathbb{Z}$において, $m$を法として互いに合同な整数で一つの部分集合を作り, 合同でないものは異なる部分集合になるようにして, $\mathbb{Z}$を互いに共通部分のない,いくつかの部分集合の和にすることができる.

なぜうまく分けられるのだろうか. 合同であるという関係は, 等号や図形の相似や合同などと同じく,次の三つの規律に従う.

\begin{displaymath}
\begin{array}{ll}
反射律:&a\equiv a\quad (\bmod.\ m)\\...
...d.\ m)\ ならば
\ a\equiv c\quad (\bmod.\ m)
\end{array}
\end{displaymath}

これがあるので,互いに合同な数どうしを一組の部分集合にすることが出来る.

一つ一つの部分集合を$m$を法とする類,あるいは剰余類といい, 類に分けることを類別という. $m$を法とする類とは, $m$ を法として互いに合同なすべての数の集合である.いいかえると$m$で割ったとき余りの等しい整数の集合である.よって$m$ を法とする類別では$m$ 個の類に類別される.

各集合について,その集合に属する一つの要素 $a$ をとれば,同じ集合に属するすべての要素は,整数$k$を用いて$mk+a$と表される.

$m$ を法として $m$ 個に分けられた各集合から一つずつ代表を取り出したとき,それを 完全な代表の一組(または剰余系)という. 例えば

\begin{displaymath}
\begin{array}{l}
\{0,\ 1,\ 2,\ 3,\ 4,\ 5,\ 6\}\\
\{0,\...
...,\ -1\}\\
\{7,\ -6,\ 9,\ -4,\ -10,\ -9,\ 13\}
\end{array}
\end{displaymath}

はいずれも7を法とする完全な代表の一組になっている.
Aozora
2015-03-02