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期待値の定義

南海  確率変数$X$$n$個の値 $x_i\ (i=1,\ 2,\ \cdots,\ n)$ を取り, その確率がそれぞれ $q_i\ (i=1,\ 2,\ \cdots,\ n)$であるとする.このとき

\begin{displaymath}
E(X)=\sum_{i=1}^n x_i q_i
\end{displaymath}

を確率変数$X$ の期待値という.

次のように考えても同じである. $u_1,\ u_2,\ ,\ u_N$$U$の全ての要素,つまりあらゆる試行の結果とする.

ここで確率変数$X$があるとき,期待値$E(X)$

\begin{displaymath}
E(X)=p(u_1)X(u_1)+p(u_2)X(u_2)+\cdots+p(u_N)X(u_N)
\end{displaymath}

である.注意として,この場合 $X(u_j)\ (j=1,\ 2,\ \cdots,\ N)$のなかに同じ値が何度あっても良い. つまり$(U,\ p)$を確率空間とすれば$U$上で定まっている確率変数$X$に対しその期待値$E(X)$とは

\begin{displaymath}
E(X)=\sum_{u_j\in U} p(u_j)X(u_j)
\end{displaymath}

である.

史織 

\begin{displaymath}
q_i=\sum_{l:X(u_l)=x_i}p(u_l)
\end{displaymath}

なので

\begin{eqnarray*}
E(X)&=&\sum_{i=1}^n x_i\left(\sum_{l:X(u_l)=x_i}p(u_l)\right)\...
...}^n \sum_{l:X(u_l)=x_i}X(u_l)p(u_l)\\
&=&\sum_{u\in U} X(u)p(u)
\end{eqnarray*}

となります.

同じ値をとるものをまとめて考えるか,まとめないで$U$全体にわたって和をとるかは同じことです.



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