次: チェビシェフの多項式の係数
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南海
関数の定義域の部分集合がある.
関数の絶対値のにおける最大値が存在するとき,
その値をのにおける最大偏位という.
前の問題を前提として次の問題をやってみよう.
南海
どうかな.
耕一
(1)の後半,
「かぎり」のところが難しいです.普通に交わるときは多項式として一致するのですが,
極で重なる場合が厳密ではありません.
南海 熊本大の(4)の部分だな.少し手助けしよう.
証明
- である各点でのの値を調べる.をみたすは
であった. この各値
に対して,
したがって, はであるにおいて, とを
交互にとる. また, であるから,
であるから,
したがって, のグラフは右図のようになっている.
さて,
において
と仮定する. いま
とおくと,
というように,
が
の値
をとる1からまでの個の点で符号が入れ替わる. よって, は
の個の各区間において値 0 をとるようなが少なくとも一つずつ存在する.
つまり, は個以上の解をもつ. ところが, は次
の多項式であるから, は恒等的に 0 となる. つまり,
これは
に矛盾する. したがって,
において
となる点が必ずあり, 最大偏位は
以上となる.
次に, もしの
における最大偏位がちょうど
であれば,
とな
ることを示す. そのために, 上と同じく
を考える. ここで, は次式である. いま, 個の各区間
において, 次方程式は少なくとも一つの解をもつ. その二つの解
が隣り合う二つの区間の境界点
で一致したときを考える.
とする.
より
一方
なので
のときも同様にして
となる.
したがって,
は方程式の2重以上の重解となる.
これより, 重解を含めては個以上の解を有することになり, こ
れはが次式であることに矛盾する. よって, は恒等的に0であり,
となる.
- の範囲のを
とおく. このとき,
となるので,
のとき
である. よって, 求める
ものは
をその最高次の項の係数で割って 1 としたものである. ここで, 明らかに
の最高次の項の係数は
であるから, 求めるものは,
である.
- 最高次の項の係数が1である多項式で, 区間における最大偏位が
最小なものは(2)で求めたものであり, その最大偏位は
であった. よって,
のときにかぎり, を大きくとればいくらでも小さくできるので, が4
より小さいことが必要十分条件である.
注意
では
なので
不可能であるが, では最大偏位が
と
の間にくる他の四次式をつくることも可能である(たとえば, 軸
方向の平行移動で). 解答で考えたのはその中で最大偏位が最小のものである.
例 1.6.4
最高次数の項の係数が
である多項式で,かつ
での
最大偏位が
以下となるもののうち最も次数の小さいものを求めよう.
で最大偏位が最小となる最高次の項の係数が 1 である多項式は,
(2)においてを代入して,
で, その最大偏位は
である. すると,
よって,
が最も次数が低い. ゆえに,
これが求める多項式である.
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