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根の公式とは

南海  まず二次方程式の根の公式を思い起こそう. 「根の公式」とは?

耕一  二次方程式を

\begin{displaymath}
ax^2+bx+c=0 \quad (a \ne 0)
\end{displaymath}

とする.この方程式の根は

\begin{displaymath}
x=\dfrac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}
\end{displaymath}

である.これが「解の公式」,いや「根の公式」です.

南海  この「根の公式」はどのように導くのかな.

耕一  方程式の左辺を平方完成します.


\begin{displaymath}
ax^2+bx+c=a \left(x+\dfrac{b}{2a} \right)^2-\dfrac{b^2-4ac}{4a}=0
\end{displaymath}

より

\begin{displaymath}
x+\dfrac{b}{2a}=\pm\dfrac{\sqrt{b^2-4ac}}{2a}
\end{displaymath}

となります.これで根の公式がでます.

南海  根の公式というのは,平方完成して移項し,平方根をとって,さらに移項して 未知数 $x$ を求める方法を,一つの式にまとめたものだ.

耕一  はい.

南海  大切なことは,文字係数の四則演算と平方根をとるという操作で, 二次方程式の根が求まる,ということだ. だから,二次方程式の根が,係数の和差積商と根号で表される.これが根の公式だ.

$n$ 次方程式について,文字係数の四則演算とべき根をとるという操作で根が求まる 一般的な方法があれば,「解ける」といい,それをまとめたものが根の公式なのだ.



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