次: 微分方程式を解く
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南海
与えられた微分方程式を満たす関数を微分方程式の解といい,
解を求めることを微分方程式を解くという.
微分方程式を解いてみよう.
を
とおいて両辺をで積分するとどのようになるか.
拓生
左辺は
と積分定数だから,まとめて
となります.つまりです.半径は定まりません.
南海
上の計算で置換積分になっているところは
から直ちに
とし,両辺の積分をとる,として
としてよい.
このように,微分方程式を解いて表れる定数のことを任意定数という.
ここで,例えば
のような条件をつけるとが定まる.
拓生
なので半径5の円になります.
ところでこの微分方程式は
この方程式を満たすとを座標にとって点
とすると,
点での接線の傾きが
ですから,
この式は直線と,点での接線が直交している,
ということを意味しています.
だから円になるのですね.
南海
微分方程式の意味はそういうことだ.
任意定数を含んだ解を一般解,
任意定数に特別の値を与えて得られる解を特殊解という.
また,任意定数を定める条件を初期条件という.
Aozora Gakuen