東大理系前期5
問題
解説
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x
リットルの水の入ったビーカーを
A
とする.
(1) 背理法で示す. 最後まで
A
の水量が
x
のままであったとする. 最後にビーカーが2つになる直前を考える. そのときの他の水量を
とする.
で
x
+
y
+
z
=1 であるから,
x
<
z
である.ゆえにありうる量の関係は
しかしいずれの場合も
A
の水量は変化する.つまり 最後まで
A
の水量が
x
のままであることはない.
(2) 背理法で示す. 途中で
A
が空になるか,水量が増えたとする.
(a)
A
が空になる場合.その直前に少なくとも3つのビーカーがあり,
A
の水量が最小であった.つまり他の水量を
とすると
である.
よりこの場合
となり水量の総和が1と矛盾.
(b) 途中で増える場合.その直前に少なくとも3つのビーカーがあり,
A
の水量が2番目に小さかった.同様の理由で
A
以上の水量の ビーカーが1つある. 最初
A
の水量が最大であったので,この操作のどこかで
A
の水量が 最大でなくなっている. その直前の水量を
とすれば
この時点でビーカーは4つ以上ある (3つなら
A
の水量は変化しない).
なので
である.したがって
より
となり水量の総和が1と矛盾. したがって
A
の水量は最後まで
x
のままである.