次 上 前 次: 6. 上: 2. 解答 前: 4.

5.

f(x)=x3+3ax2+3bx とおく.y=f(x) と y=c のグラフが相異なる 3つの交点を持つためには,関数 f(x) が極大値と極小値を持つことが必要である. f'(x)=3x2+6ax+3bであるから

\begin{displaymath}3x^2+6ax+3b=3(x^2+2ax+b)=0 \quad \cdots\maru{1}
\end{displaymath}

が相異なる実数解を持たねばならない.

\begin{displaymath}∴ \quad D/4=a^2-b>0
\end{displaymath}

が成立する.

の2つの実数解を $\alpha=-a-\sqrt{a^2-b},\ \beta=-a+\sqrt{a^2-b}$ とする.このとき f(x) は$x=\alpha$ で極大, $x=\beta$ で極小である.

ここで $f(x)=f(\alpha)$となる $\alpha$ 以外の xの値を $\gamma$ $f(x)=f(\beta)$となる $\beta$ 以外の xの値を$\delta$とする. 増減と値は次のようになる.


\begin{displaymath}\begin{array}{\vert c\vert\vert c\vert c\vert c\vert c\vert c...
...(\beta)&\nearrow&f(\alpha)&\nearrow\\
\hline
\end{array}
\end{displaymath}

ゆえに2つのグラフが3つの交点を持つのは $f(\beta)<c<f(\alpha)$ のときである.

またこのとき y=f(x) と y=c の交点の x 座標は3つの開区間

\begin{displaymath}(\delta,\ \alpha),\ (\alpha,\ \beta),\ (\beta,\ \gamma)
\end{displaymath}

に各々1つずつある.

\begin{displaymath}f(x)-f(\alpha)=x^3+3ax^2+3bx-(\alpha^3+3a\alpha^2+3b\alpha)=0
\end{displaymath}

の解が $\alpha\ (重解)$$\gamma$となるので 解と係数の関係から $2\alpha+\gamma=-3a$ ゆえに $\gamma=-a+2\sqrt{a^2-b}$ となる. 同様に $\delta=-a-2\sqrt{a^2-b}$ となる.

よって題意が示された.


AozoraGakuen
2002-03-01