拓生 結局方法Bでやればいいのですね.
南海 その通り.円と円の場合も次のように考えよう.
例 1.7.5
は を満たす正の定数とする.
平面の二つの円 がある. 定数は条件を満たしているとする.
上の一点 から にひとつの接線をひき, その延長が再び と交わる点を とする. から に とは異なる接線をひき, その延長が再び と交わる点を とする. から に とは異なる接線をひき, その延長が再び と交わる点を とする.
拓生 やってみます.
解答
(1)
つまり によって , と表される. すべての実数に対して, なので, 円 上の点は を除いて と表される.
, のとき直線 の方程式は
したがって直線 が円 に接するための条件は
ゆえに求める の条件は
(2)
拓生 の係数が0でないことが確認できません.
南海 除外点の考え方で次のようにしてはどうだろうか.
の両辺をで割ると
拓生 わかりました.続けます.
をの2次方程式と見たときその2解は,
したがって
これがとなるためにが満たすべき必要条件である.
(3)
を整理する.
ところが少なくとも一つとなる点が存在した.
ゆえに(2)の条件式は恒等式であり,
である.
なので
この条件は
このときを除く任意の点に対して(2)の条件式が成立し,となる.
が連続的に変化すればも連続的に変化する. ゆえにを除く任意の点に対してとなるなら, がのときもとなる.□
南海 がのときは,上のようにいってもよいし,個別に調べてもよい.
また,「パスカルの定理」で勉強したようにを無限遠点を加えた射影直線にとれば, 先の論証ががのときも含んで成り立つこともわかる.
以下,一つの除外点については特に断る必要はない.