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つち

【つち(土)】[tuti]

■[tu]は「て(手)[te]」の行為、[ti]は[tu]を可能にするものなので、[tu]のくりかえしとしての[tutu]を可能にするものとしての「土」「大地」が基層の意味である。[tutu]は「…しつつ」などにあるように行為の継続を意味する。

◆人が働くことを可能にする場としての「土」。よって「天」に対する語となる。

▼地面。地上。 ◇『竹取物語』「大空より人、雲に乗りて下り来て、つちより五尺ばかり上りたる程に、立ち列ねたり」 ◇『日本書紀』推古八年二月「天に神まします。土に天皇有します」

▽土壤。 ◇『宇津保物語』藤原の君「つちをまろがしてこれを仏といはば、御みあかしたてまつり」

▼地面。地上の世界。 ◇『堤中納言物語』よしなしごと「てんぢくの山、にはとりのみねのいはやにまれ、こもり侍らむ。それもなほつち近し」



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