実数 に対し を考え, を で定義する.
方針
解1
,またはで なら, で .
でかつ のときは,この条件の下で, を示せばよい.
軸の条件は となるので
解2
したがってこれは基本対称式 と の整式である.
と で表したものの に を代入する.
は と の整式となる. つまり の整式として表せる.
さらに解と係数の関係から
である.
したがって の範囲のすべての に対して であることが示された.□
吟味
第1の解法の(2)は次のようにもできる.
を で整理すると
これは「より個別性を用いたうまい方法」には違いないし,見つければおもしろいが, なかなか気づくとはかぎらない.
さて,より一般的な方法はないか.考えるヒントは と置いたとき, になるような はどんなものかということだ. は2解の積が1の重解か虚数解である. 虚数解の場合2解はと とおけ,積が1のなで だ. それが判れば, だから, の問題を の問題に還元できる.