上: 糸口をつかむ
前: 考え方
解答 2.1
問題
2.1
条件をみたす正の実数 が存在したとする.
とおく.このとき
でさらに
なので
は1とは異なり,
は正なので
.
したがって
が必要である.
逆に
なら,任意の1でない正の実数
に対して
とおけば,この は条件をみたす.
したがって
が, が存在
するための必要十分条件である.
より
である.
これから
でなければならない.
なら は存在しない.
のとき
これから
なら
,
なら
のとき
これから
,このとき
ゆえに求める正の整数の組 は
□
解答 2.2
問題
2.2
に対し,
が十進法で表したとき桁の数で,その最高位の数字が1であるとする.
これは
となることと同値である.これから
つまり
を固定するとき,これをみたす整数はちょうど一つある.
つまり桁が同じ数の中で最高位の数字が1であるものは一つだけある.
ただし,が含まれていないので,与えられた数のうち1桁の数の中に最高位の数字が1で
あるものはない.
とすると
つまり
より
は604桁である.
したがって求める数は603である.
□
解答 2.3
問題
2.3
- 方程式(i)の第一,二式,および第二,三式からそれぞれを消去する.
これをみたすとが存在するための必要十分条件は
方程式(i)の第一,二式,および第二,三式からそれぞれを消去しているので,
第二式のが共通でありいずれから定めてもに対して一意にが定まる.
方程式(i)の解は,
実数を用いて次のように表されるすべてのである.
- 条件から(i)の解を(ii)に代入した
はの二次方程式として重解をもつ.その条件は
であり,重解はである.つまり(i)(ii)のただ一つの共通解は
このとき
である.
□
解答 2.4
問題
2.4
方程式
の解
のとる値の範囲は,
をみたし
かつ
となるよう0以上の実数
が存在する範囲として定まる.
なので,
である.したがって
から
を得る.
ここでとおく.
平面の四分の一円
と直線が共有点をもつの最大値は
円と直線が接するときで,
最小値はを通るときで1.つまりの範囲は
である.
逆にこの範囲のに対してはが存在する.
したがって解のとる値の範囲は,
が
の二次方程式として
に解をもつ範囲である.
をの二次方程式として整理すると
.
とおく.
は軸が
にあり,
である.
ゆえにが
に解をもつ必要十分条件は
である.
なので,
.
□
解答 2.5
問題
2.5
点を原点にして
とおく.また点
とする.条件から
である.これを成分で書いて
これから
であるが,4点の配置は
平面で対称であるから
としてよい.
次に
とする.条件から
これから
を得る.
□
また
より
これから
次に
より
これを展開して
なので,
である.
別解
この四面体は四つの面が合同である.
このような四面体は,
頂点を直方体の頂点のうちの四つにとって
直方体の中に埋め込むことができる.
この場合は一辺1の正方形を底面とする高さ2の直方体をとり,
対角線を図のようにとると,問題の四面体が得られる.
このとき外接球の中心は,直方体の中心であり,
したがって外接球の半径
は,
□
解答 2.7
問題2.7
の3頂点
の
対辺の長さをとする.また点の位置ベクトルを
の
ように表す.
となる.
ゆえに
の重心の位置ベクトルは
これが
によらず一定なことであることは
と同値である.この式を整理すると
となる.
ところが
と
は
平行でないので,これは
と同値である.つまり
の重心の位置が
によらず一定なことと,
が同値であることが示された.
はそれぞれの辺を頂点から頂点まで移動するのにかかる時間が等しいことを意味している.
つまり,3点が同時に次の頂点に到達することを意味している.
よって題意が示された.
□
解答 2.8
問題
2.8
上に点
をとる.
から
を含む平面への距離を
とおく.
から垂線を平面に下ろし,その足を
とする.
の平面とのなす角が
なので,
となる.
上の点 で,点 との距離が最小になるものは,
と円 の中心 を結ぶ直線が最初に と交わる
点である.
このとき
ここで
とおくと
となる.
の変域は
である.
したがって
の最小値は次のように場合に分かれる.
-
のとき は
で
最小値
をとる.
-
のときは で
最小値
をとる.
□
解答 2.9
問題
2.9
-
- (1)
- 交通費の総額を
とおく.
したがって を最小にする と最小値は
訂正:a=bのとき「最小値100bl」
(2)
交通費の総額を
とおく.
より
に注意する. は
で極小かつ最小となる.最小値は
□
解答 2.10
問題
2.10
点に対して,0か1を対応させる関数を次のように定める.
点
に表か裏を置くことは
の値を決めることに対応するので,
の値の決め方は2通り.
の値を決めれば,
が偶数となる
の値の決め方は一通り.この偶数値を
とする.
以下順に対角線上の表の個数が偶数となるように
,
,
の値を決める.決め方は一通り.
この偶数値を
とする.
の値を決めれば
と各対角線上の四点の表の個数を偶数とする
点
の値の決め方は一通りである.
このとき
の値も決まっている.この値をとする.
すなわち
である.
これら五式の両辺を加えると
となり,
も偶数である.
したがってこのように決定された五つの頂点の値は条件を満たす.
の値を決めれば条件を満たす他の値の決め方がただ一通り存在するので,
条件を満たすような
A,B,C,D,E上へのコインの置き方は二通りある.
□
1.
解答 2.12
問題
2.12
基準点 をとり,
直線 上の点 と
直線 上の点 を
とおく.
直線
で直線
および直線
と直交するものが存在することは,
となる実数
が存在することと同値である.
なので
これは,
に関する連立一次方程式である.この連立一次方程式が解をもてばよい.
ここで直線
と直線
のなす角を
とする.
ところが直線
と直線
は
四面体の向かい合う二辺なので,なす角
は
ではない.つまり
.
連立式を2直線の式と考えれば,平行条件が否定されたので必ず交わる.
あるいは,連立一次方程式の行列の行列式が0でない.
つまり と に関する連立一次方程式がただ一組の解をもつことを意味している.
□
解答 2.13
問題
2.13
- 円の中心を とし,
,
,
とおく.
なので,
ゆえに
となる.このとき,
ゆえに
は鋭角である.同様に
も鋭角となり,
が鋭角三角形であることが示された.
-
等号成立は
つまり
の重心と外心が一致するとき.
つまり
が正三角形のときである.
別解
-
とする.
この場合,余弦定理から
となる.ゆえに,
対偶が示せたので
なら
である.
も同樣である.
-
が鋭角三角形でなければ(1)より,
が鋭角三角形のときに
が成立することを示せばよい.
の外接円の半径が1なので,
正弦定理から
よって
ここで,
より ,
さらに
であるから,
よって与不等式は成立する.
等号成立は,
かつ
,
つまり
が正三角形のときである.
□
解答 2.14
問題
2.14
各頂点
の内角を
とする.
である.正弦定理から三辺の長さは
である.
の面積を二通りの方法で求める.
一方,
を,内心を頂点とし各辺を1辺とする三つの三角形に分割することにより,
これから
なので,
を得る.
ここで和積,積和の公式とおよびその類似の等式を用いて右辺を変形する.
などが成りたつ.
左辺では
であるから.不等式
は
と同値である.
なので,
と同値である.ところが
より,これは成立する.
等号は
つまり
で,
が正三角形のとき成立する.
一部別解
解法のなかの不等式
の証明は次のような別解もある.
なので相加平均・相乗平均の不等式から
が成り立つ.両辺3乗して4倍すると
したがって
を示せばよい.
なので,これは
と同値である.これは
で上に凸であることを用いて示せる.
三点
,
,
をとるとその重心
は
の内部にある.のグラフが対応する区間では上に凸なので,の三辺は領域にあり,その結果,重心も領域にある.
これから
となる.
別解1
の頂点の対辺の長さをとする.
また内心をとする.
さらに各点の外心を基準点とする位置ベクトルを
のように小文字で表す.
は
の二等分線なので,
と表せる.同様に
これを始点を
にして書くと
よって
次に
などより
であるから
ここで正弦定理からなので
一方内接円の半径が
なので
である.
ゆえに
等号成立は
より外心と内心が一致するとき,つまり正三角形のときである
別解2
鈍角三角形や直角三角形では明らかに
なので,
は鋭角三角形とする.
内心を,外心をとする.
,
とおく.
図のように,AIと外接円の交点をD,Dを通る直径をDEとする.
また内心Iから辺ABへの垂線の足をHとする.
さらに内心Iを通る直径をPQとする.
で
より,
この結果
よって
次に図のように
なので
より
は二等辺三角形.
よって
.
この結果
一方,方べきの定理から
であるので,
これから
で等号成立は
,
つまり
の内心と外心が一致するときで正三角形のときである.□
別解3
三角形の内接円の半径とは
三角形の3辺と共有点をもつ円の半径の最小値
である.
の各辺の中点を
とする.
は
と相似で,相似比はである.
つまり三辺と共有点をもち半径の円が存在する.
ゆえに,内接円の半径は以下である.
□
解答 2.15
問題2.15
は三つの連続した整数なので,
いずれかは3の倍数である.
ゆえにその積
はつねに3の倍数である.
よって,すべての整数に対して,は3の倍数である.
を
とおく.条件から
のいずれも3の倍数である.
からが3の倍数なので,整数を用いてとおく.
からが3の倍数,つまりが3の倍数.
2と3は互いに素なので,が3の倍数である.
整数を用いてとおく.
その結果,が3の倍数になるので,
整数を用いてとおく.
このとき
である.つまりがある整数を用いて,
と表されることが必要である.
(1)からこのとき,すべてのに対しては3の倍数になる.
別解
(1)(2)あわせて解くこともできる.
とおく.
すべての整数に対しが3の倍数となることは,
が3の倍数,かつが3の倍数であることと同値.
なので,
とおくと,再びこれが3の倍数になることと
が3の倍数,かつ
が3の倍数であることと同値.
よって,
がすべての整数
に対して3の倍数になることと
が3の倍数になることとが,同値である.
とおけば,
となる.
□
解答 2.17
問題
2.17
- 与方程式は
となる.
1に
以外の解 が存在したとする.
とする.
このとき
より
なら
は成立している.
のとき.2次方程式
に実数解
が存在したので,
が成立する.
のときも同様.
よって3が1に 以外の解が
存在するための必要条件であることが示された.
次にBが成り立っているとする.
のときは,
が@の解である.
のとき.2次方程式Aの判別式が負でないので,
2次方程式2に実数解が存在する.
それを とする.
このとき
は1の 以外の解である.
つまりBのとき@に 以外の解が存在した.
したがって与方程式に
以外の解が存在するためには,
が成り立つことが必要十分である
ことが証明された.
-
のとき任意の で成立する.
のとき であるから,条件は
となる.ここで,
とおく.
求める の最大値は の最小値であり,
求める の最小値は の最大値である.
のとりうる値の範囲は
を満たす 以外の が存在する範囲として定まる.
それは(1)から
である.これを解いて
□
また,のときは図のようになる.
よって
よって,すべての
に対して,
が示せた.
□
解答 2.20
問題
2.20
関数
と
のグラフの共有点の個数は
となる実数
の個数に等しい.
は
つまり
と同値である.したがって
直線
が2つの放物線
または
ともつ共有点の個数に等しい.
2つの放物線の交点は
より
で交点は
である.
直線
がこの交点を通るのは
である.
またそれぞれの放物線と直線が接するのは
判別式を調べて
軸に関する対称性からの範囲で共有点の個数は次のように決まる.
解答 2.21
問題
2.21
軸の0と自然数値を「回数」に,
軸の0と自然数値を「赤の個数-白の個数」にする.
赤がでれば
,白がでれば
と動く.
「赤の個数-白の個数」が-1になることなく点 になる場合の数,
つまり, 上に来ることなく原点から点 に至る経路の総数を
とする.
なので順次各点に至る経路の総数を書きこんでいく.
-
- (1)
- .これは赤白白と取り出した場合である.
この取り出し方の総数は .玉3個の取り出し方の総数は
.その確率は
- (2)
- 同様に .いずれも赤2回,白3回取り出されるので,
求める確率は
- (3)
- 同様に で,
いずれの経路でも玉はすべて取り出されるので,
求める確率は
注意1
は一種のカタラン数である.この観点で
を求める.
原点から点 に至る経路の総数は
通りある.
このうち 上を通る経路の数を求める.
とし, で
折り返した点を とする. 上を通る経路は,この折り返しで
原点から に至る経路の総数と一致する.つまり
.
注意2
この問題では,二つの動き
の確率が,変化する.
一つ一つの経路の確率も書きこんでそれを乗じてもよい.
□
解答 2.22
問題
2.22
硬貨を投げる試行は各回独立で,1回の試行で表の出る確率と裏のでる確率は等しく
とする.
軸の0と自然数値を「回数」に, 軸を「数直線」にして,各回の試行の後,
駒がある点 の座標をとる.それぞれ原点を0にする.
このような図では表がでれば ,裏がでればと動き,その確率はいずれもである.
- (1)
- 駒がある点 は から始めて, が1増えるごとに変化する.
つまり1回の変化量は奇数である.したがって が奇数なら も奇数, が偶数なら
も偶数である.ゆえに駒が点1にあるのは奇数回の試行の後にかぎる.
奇数 に対して, 回目に硬貨を投げたあと,
駒が点1に来るのは,最初表が出て点1に来て,その後,
2回ずつの試行で1から1に動くことを
回くり返すときのみである.
また 回の試行の後に
となる確率を
と書くことにする.
さて駒が点1にあるとき,その後2回の試行で再び駒が1に来る確率は
である.
したがってその確率は
- (2)
-
ここで
が成り立つ.
別解1
(1)は(2)で作った関係式から求めてもよい.
ここで
より,同じ結果を得る.
注意
(2)は図をもとに各
に対すると の相互の
関係式を作り,それをもとに期待値との漸化式を作ろうとした.
やってみれば結果として
になった.
なお,記号は数Bでの記号であるが,定義して用いれば数Iで用いてよい.
また,この解答はあくまで数Iの範囲で解いている.
数Bでならう期待値の加法性
を用いれば次のように解くこともできる.
別解2
回目の試行で移動する量を とおく.これは確率変数である.そして
回目の試行を行う直前に駒がすでに
か3にある確率を
とおく.
駒が
回目の試行を行う直前に
か3 にあれば
である.
そこで
ここで,
□
解答 2.23
問題
2.23
(1)
「白白白」から姶めて,3回の操作の結果,色の並び方が「黒白白」となる場合,「白黒白」
となる場合,または「白白黒」となる場合は同様に確からしい.したがって問題(2)の記号を用いれば,
求める確率は
である.よって,(2)から先に解く.
(2)
「白白白」から始めて,回の操作の結果,黒の個数が1である確率がである.
1回の試行で黒の個数の増減は1で奇数である.最初は黒の個数は0で偶数であったから,
黒の個数は,偶数回の試行の後は偶数個で0個か2個,奇数回の試行の後は奇数個で1個か3個である.
回の操作の結果,黒の個数が3である確率をとする.
とのときのの漸化式を求める.図のように,個数の変化とその確率が定まる.
これから
である.
奇数回の試行の後は黒の個数は1か3であるから
したがって第1式から
これから
であるから
つまり
これから(1)の解は
□
解答 2.24
問題
2.24
-
- (1)
- 2種類の数字の一つが0である場合.2種の数字の選び方は9通り,
0でない数字を△とする.千の桁は△のみ.
他の三桁は0でも△でもよい.すべて△の場合のみ除く.
2種とも0でない場合.数字の選び方は
.
2数を4つの桁に並べ,すべてがいずれかの場合を除く.
- (2)
- 同様に考える.文字の選び方は(1)と同じである,並べ方は
1つが0である場合.
0がない場合.
□
解答 2.25
問題
2.25
- 3本のロープを
,その端を
とする.
6本の端の一つを任意に選ぶ. とする.残る5本の端のうち,
か の端を選ぶ. とする.
さらに残る4本の端の一つを任意に選ぶ.それがか の端なら
の2本の端を, の端ならか の
残る端を選ぶ.最後に残った2本の端を結ぶ.
このとき一つの輪ができる.
- 4本のロープの端を一つ任意に選ぶ.そのロープ以外のロープの端を選び結ぶ.
するとこの段階で3本のロープになっている.
- 同様に考えると
.
注意
問題の中にヒントがある.(3)を見れば,
が簡単な形になるはず.
それを
のときに試してみるというつもりで(1)(2)を解けばよい.
□
解答 2.26
問題
2.26
- 明らかに
である.のときは
231と312の2通り.よってである.
のとき.
- 21○○のように,1がどれかと入れ替わっているとき.
他のカードの並べ方は通り.
1との入れ替え方は3通り.よってこの型は3通り.
- 1がどれかと入れ替わってはいないとき.
1が番に入ったとする.2は2番以外,3は3番以外,は1番以外と,
それぞれ1箇所入ってはいけない場所が指定されるので,通り.
1の入り方は3通りなので,この型は6通り.
よってである.
- (1)と同様に,
- 同様枚のカードについて考える.
(1)と同様に考える.
- 21○○のように,1がどれかと入れ替わっているとき.
他の決め方は通り.入れ替え方は通り.
よってこの型は通り.
- 1がどれかと入れ替わってはいないとき.
1が番に入ったとする.2は2番以外,3は3番以外,は1番以外と,
それぞれ1箇所入ってはいけない場所が指定されるので,通り.
1の入り方は通りなので,この型は通り.
参考
題意の事象の起こる確率をとすると,
となる.
そこで,(3)の結果から
\[
p_{n+1}-p_n=
\dfrac{(-1)^{n-1}\cdot 2}{(n+1)!}(p_2-p_1)
=\dfrac{(-1)^{n-1}\cdot 2}{(n+1)!}\cdot\dfrac{1}{2}
=\dfrac{(-1)^{n-1}}{(n+1)!}
\]
となる.これから
となる.
また,次式も成立する.
※ これは古典的な確率論で有名な「めぐり合いの問題」である.
いうまでもなく,少なくとも1枚
番目に番号
のカードがある
めぐりあいの確率は余事象
.
□
解答 2.27
問題
2.27
-
- (1)
-
等号成立は のとき.
- (2)
- 同様に
別解
-
- (1)
- を任意の実数として
とおく.
この の二次関数がすべての実数 で となるので,
となるのは となる解があるとき.つまり
となる が存在するときなので のときにかぎる.
- (2)
- 同様に
とおく.
この の二次関数がすべての実数 で となるので,
となるのは となる解があるとき.つまり
となる が存在するとき.つまり
となる があるときなので
のとき.
注意
別解はコーシー・シュワルツの不等式の証明法そのものである.
の場合に,一般化できるような方法をさがしておくことが大切である.
□
解答 2.28
問題
2.28
-
- (1)
- 回目に出たカードの番号を とする.
ということはのみ.その確率は枚中1のカードを引く確率.
ということは,または,
.
ということは,,
または
.
- (2)
- , のとき
, のとき
- (3)
- となる確率を求める.
となる解
において なので条件
は必然的にみたされる.ゆえに 個のものを 人に(最低1個はもらって)
分ける分け方の総数に等しい.
と,個の○を並べ,カ所のその間からカ所を選び,
仕切を入れることで一つの分け方が定まる.ゆえにその場合の数は
である.ゆえに求める確率は
である.
□
解答 2.29
問題
2.29
- の決め方は1からのうち2つを選ぶ場合の数なので
通りある.
つまり,すべての試行の結果は
通りある.
線分
の長さをそれぞれとおく.
条件を満たすの組と,
となる整数の組が対応している.
である確率を,である確率をとおく.
である.
となる事象の総数は
となる正の整数の組の解の組の個数である.
のときである.
である.のときこのような組の個数は,
である.したがってのとき
である.以上から,である確率は,
- なら0.
- ならなので
- のとき
- (1)と同様に考える.とおく.
のときは,
となるのはの1通りなので
である.
のとき.
で
□
解答 2.30
問題
2.30
-
- (1)
-
- のとき
- のとき
- のとき
- (2)
-
と推測される. これを数学的帰納法で示す.
- のとき, より成立.
- のとき,
で成立するとする.
このとき,条件式をで用いると
つまり でも成立する.
- 以上から,
が成立する.
□
解答 2.31
問題
2.31
- のとき
である.この和をと書く.
- 同様に
- 同様に
-
であり,
なので,はの約数になる.
ゆえに
がすべての自然数について
成り立つ.
-
なので,をで割るとそれぞれ
余る.したがってはのいずれとも
互いに素である.ゆえにはと互いに素.
-
であった.
以下は正整数とする.
と表されるとき.
ゆえにとは互いに素.
と表されるとき.
ゆえにはの約数.
と表されるとき.
ただしなら
とは互いに素なので,とは互いに素.
ゆえに「どんなに対しても
または
が成り立つ」という命題は正しい.
□
上: 糸口をつかむ
前: 考え方
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